パズドラは上手な設計のゲームだと思った話
画像はパズル&ドラゴンズ(http://www.gungho.jp/pad/)のオーディン。
すすめられて手をつけてみたのですが、特に『これすっごい面白い』という訳ではないのですがふと手が伸びる、そんな位置付けのゲームだなあと思っています。
というのも、隙間時間でちょっとやるにはとても手軽なゲームだから。
かなりライトなユーザーの感想ですが、これは当たるよなあ……と思います。
カバーしているユーザー層が広いのですよ。
まず、好きなところで中断できますし、システムは難しくはなく、パズルで少し頭を使う程度で楽ですね。ストーリー性が一切ないというのもそこにマッチしています。
いつ始めてもいいし、いつ辞めても(中断しても)いい。ブランクがあってもストーリーのおさらいも不要。
次に『キャラクター強化』の概念があること。
ぷよぷよだとかテトリス、格闘ゲームって要するに腕一本の勝負になってきてしまう訳です。そうなると、そもそもそういったゲームが苦手な人はできないゲームなのですよね。
でもパズドラはモンスターを強化したり、自分自身のランクを上げたりといった『強化』の概念がありますから、プレイヤー自身の能力不足はある程度補うことができます。
強化するにしても、レベルを上げて物理で殴ればいいという程バランスは崩れていないですし、難しいダンジョンでもある程度対応できます。
ではパズル力は必要ないのかという話ですが、『×コンボ以上で攻撃力×倍』だとか『×属性以上で同時攻撃の時攻撃力×倍』というスキルのあるモンスターもいるので、自信のある人はそれらを使ってもいい訳ですし、やっぱりコンボはたくさん組めた方が強いですよ。
パーティー編成やダンジョン毎の戦略などやり込み要素もありますし、モンスターをコレクションしたり育てたりする楽しみもあります。
ユーザー同士の繋がりも緩いですから、変なしがらみもない(一言も会話したことがなくて、お互いのモンスターを貸し借りするためだけにフレンド登録している人がほとんどです)。
その上課金システムは魔法石のみなので(無課金でも結構もらえます)、課金ユーザーと無課金ユーザーの差もそこまで極端ではないように思います。
それは流行るよなあと。
『面白さ』という点では昔据え置き型ゲーム機でプレイしてきた数々のゲームの方に軍配が上がる訳ですけれど、手軽さという点では遥かにこちらですね。
しかも、SNS疲れと同じように、ネトゲの人間関係に疲れた人でも、煩わしさがないので手を出しやすいのです。
ほぼ一人で完結しますけど、フレンドでのモンスターの貸し借りや友情ガチャがあったりで完全に一人という訳でもありません。
本当に手軽でユーザー層が広いゲームです。
そういう訳で、冒頭の『すっごい面白いと思ってやっている訳ではない』に戻ってくるのですが、結構そんなユーザーが多いのかも知れません。
各ユーザーが、好きな時に好きな楽しみ方で遊んでいる、という感じではないでしょうか。
私の場合もしもパズドラが何かの拍子にiPodから消えてしまったりしたら──『あちゃ~』とは思いつつ、さほど執着しないのではないかなあと思います。
あればあったで何となくやるけれど(多少モンスターの育成は進んでいますから)、これが無くちゃ駄目! という訳でもないので半分惰性に近いです。
ただ、まあ以前はネトゲもやったことがあるのですが、『運営側の儲けたい気持ち』というのには、ユーザーってすごく敏感なのですよね。あまりにあからさまだとゲンナリしてしまったり。
だから、これくらいの距離感で課金システムも魔法石くらいしかないパズドラのようなゲームの方が、ユーザーが『自発的』にお金を落としていくんじゃないかなあと思います。
上手な仕組みになっていると感心しきりです。