トワイライツ・ノーツ

日記と本と、時々Web

『どこに勤めているのか』ではなくて『どんな仕事をしているのか』が気になるのです

数日里帰りをしていたのですが、その時の会話で、こんなことがありました。

母「×××××さんはね、×××××っていうすごい大手の会社に勤めているんだって」
私「ふうん。で、何してる人なの?」
母「だから、×××××に勤めてるんだってば」
私「そうじゃなくて、どんな仕事内容なのって」
母「ええと……×××××って言ってたから×××××なんじゃない?」

母に限った話ではなく、人について話す時、『仕事内容』ではなくて『どこに勤めているか』『役職は何か』『給料はいくらくらいか』というところくらいしか触れていないことが多いです。

お仕事は? と尋ねる時

田舎だけではなく特に年齢が上がる程多い傾向なのですが、仕事に関しての話題が出ても、大体会社名と役職を聞くくらいで仕事内容につっこんだりしないのです。
普段、井戸端会議が隣で繰り広げられていても口は一切挟まないのですが、たまーに『会社とかはいいから、(噂の人は)どんな仕事をしているの?』と尋ねると相手が戸惑ってしまうことが多いです。

反対に、私が「お仕事は?」と尋ねられた場合、会社名は言わずに『プログラマです』とか『Webデザイナーです』とか『ライターです』とか、そういった答え方をします。……「何て会社に勤めているの?」とでも尋ねられない限り会社名からはまず言わないです。
そしてこういう答え方をすると、9割以上はピンと来ない顔をされるので『×××××(なるべく相手が知っていそうなもの)の中身を作ってますよ』とか、そういう風にちょっと説明を付け加えるようにしています。

しかし、それでもやっぱり微妙な顔をされることが多いので、もしかしてこういう答え方は変なのか……という気もします。
(地元ではあまりポピュラーではない職業だからというのも大きいとは思いますが)

何故私が会社名を言わないのか

勤めてきた会社が大手ではないというのも理由ですが(言っても相手が会社名でぴんと来るような知名度がない)、仕事は『自分は何をしているか』が重要だと自分が思っているからです。

それに自分の名前や職務より会社名が先に意識に上らないというか。
組織の一員という意識がない訳ではないのですが、仕事上のお付き合いでの自己紹介ならともかく、知人から「お仕事は?」と尋ねられて「×××××に勤めています」と答えるのは、何か違うな……という感覚は昔からあります。

会社名だけを聞いて何となく納得したような気分になるのは何故だろう

たとえばソ○ーに勤めているからといって電化製品を作っているとは限らないし、東○社員だからといって全員が全員発電所に詰めている訳ではないのですが、田舎だと、それで納得してしまう人がかなり多いです。
しかも、それ以上は役職だとか、最近どの辺りで仕事をしているかとか、その程度までしかつっこみません。

『ソ○ーに勤めている×××××さん』とだけ聞いて、仕事についてまで大体把握したように考えているフシがあります。そのため、冒頭の母のように仕事内容にまで踏み込んでみると、あまり答えられない場合がほとんどです。というか、そういったことを訊かれること自体、想定していない様子。

その思考回路を観察してみると……ソ○ーに勤めている→ソ○ーは電化製品を作っている大きな会社だ=そこに勤めているってことは電化製品を作っているんだ! という感じだなあと。

仕事内容を話すのは守秘義務とかで言えない部分もあって面倒ですが、『ソ○ーの○○さん』より『×××××なことをしている×××××さん』の方が私は興味深く思えます。

知名度が低い自営業や中小企業の場合は人が重要

田舎のため、大企業よりは自営業や中小企業の方がずっと多いのですが、そういった『知名度』ではよくわからない場合はどうするのかというと、その判断基準は『人』だったりします。

たとえば、そこの社長さんが×××××さんで、とか、×××××さんの息子さんもそこに勤めているだとか。そこでもし知っている人名が出てくれば、「あの人は確か×××××やってるって言ってたね」という風になります。



余談:自分の知っている型にはめるのは楽な面もある

何と言えばいいのか、あらゆることを『自分の知っていることに引き寄せて解釈する』ということなんだろうなと思います。
そのため、田舎ではあまりポピュラーでない職業だったり、県外に勤めていたり、知名度がない企業の場合、ものすごくピンとこない顔をされることがほとんどです(気楽でもありますが)。

更に、その人の持っている事前情報が誤っていた場合(多くの場合噂話と知人からの口コミですが)、訂正するのはすごく大変だし、そもそも訂正を受け付けてくれない場合が多い。

だから、自然と仕事に関しては『企業名とか人だけに触れて後は当たり障りなく』というのが田舎ではスタンダートになるのかなーと思いました。
衝突も面倒だし、守秘義務を気にしながら話すのも気を遣うけど、話題は欲しいかな、という時には、楽と言えば楽なのかも知れません。