チーム作業で手段と目的が入れ替わってしまった話
タイトル通りなのですが、手段と目的が入れ替わってしまった時のことを、ふっと思い出しました。
それは、チームで課題をしていた時のこと。
その課題内容というのは、ある商品を買ってもらうためにポスターを作る、というものです。
その時のチームは意見は結構出るのですが、まとめるのに時間がかかるチームでした。
そうこうしている内に時間が押してきたので、割と慌てていた時のことです。
経緯
ポスターを作るにあたり、キャッチコピーは色々意見が出ているものの、商品の値段とか、どこで買えるかといった部分はまったくの白紙です(そういう部分を含めて考える課題でした)。
仕方ないので、『商品の値段と、どこで買えるかはどうするか?』と何度か尋ねたのですが、『時間があればやる』ということに。
そうこうしている内に時間も迫ってきたので、再度同じことを言ってみると……『それより、キャッチコピーを作らないと』ということになり、結局キャッチコピー部分のみしか出来上がりませんでした。
ここで、すごくもやーっとしてしまったのです。
確かに時間もなかったので、結局はそれ以上何も言えなかったのですが……。
目的は『商品を売る』こと
商品を購入する時って、キャッチコピーで目を引かれることも多いですけど、値段とか、どこで買えるとか、性能は、とかそういうことはやっぱり気になります。
購入に至るまでの『不安』を解消しないと、なかなか『購買』までは至りません。
目的が『商品を売る』と設定されているのであれば、いくらするものか、そしてどうやって買うのか、きちんとその辺りも明記する必要があります。
いくらキャッチコピーが秀逸でも、値段も買い方もわからない商品の購入に至るとは思えないからです。
キャッチコピーはあくまで目を引くため、気分を盛り上げるための手段であって、それを作ることが目的ではないんですよね。
しかし、私たちのチームは気づけばすっかり『キャッチコピーを作る』に目標が変更されてしまっていたのでした……。
その瞬間はいつ訪れるか
目的と手段が何で入れ替わってしまうかというと、
- 締切り時間が迫っている
- とりあえず成果物を出さないといけない
- その作業が楽しくなってしまった
というパターンがあるようです。
1と2は割合セットで、とりあえず形に残るものを、出そうという感じ。
もちろんまったくできていなかったり未完成よりは、形になるだけずっといいのですが……今回のように目的のことを失念してしまうことが割と起こります。
3のパターンなんですが……楽しいことっていくらでもやっていたいですし、完成度だってできる限り高めたいという欲が出てきてしまいます。その結果、やはり目的を失念したり、あるいは不要な程時間をかけてしまって他が圧迫されてしまう、ということが起こり得るようです。
だからといって楽しくやってはいけないという法はないんですが……全てのパターンは『時間管理のミス』に帰結してしまいますね……。
反省
元々、チームの傾向としてはアイディアは出るけど意見がまとまりにくい、という問題があるのには気がついていたのです。
気がついていたのですが……私はいわゆる発言力のあるタイプではなくて、どうにも方向の修正ができませんでした。
私はチーム内での立ち位置を掴んだり、確立していくのがどうも苦手で、意見を言っても割合にスルーされてしまうタイプ。
特に明確に役割分担していないチームの場合、埋もれてしまうことがほとんどです。
せめて、時間管理でもしておけば良かったかなあとか、方針を話し合う段階ではっきりとした理由を含めて発言して、ちゃんと価格や買い方を考える時間を取るように誘導しておけば良かったかなあとか、色々悔いが残る出来事でした。
余談:本とか探してみましたが
こういうことがあってですね、何かヒントにでもなればと思って一応チームワークの本的なものを探してみたのです。
しかし、出て来るのは上司としてのチームのマネジメントだとか、部下として仕事をする上でのなんやかんやとか、そういう本ばかりでして。
私が欲しいものとは微妙にピントがズレている……!
上司でもないし部下でもない場合の、チーム作業をうまく進める的な本が欲しいのですよ……要するに同僚です。
確かに働いていればそのどちらかの場合も結構あるでしょうけど、同僚同士のチームワークの本とかが、意外なくらい見つからないな……とも思った出来事でした。