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【お出かけ】箱根旅行記2 ラリック美術館と雉子亭 豊栄荘

前回記事はこちらです。
【お出かけ】箱根旅行記1 箱根湯本駅と知客茶家 - たそがれノート

前回は箱根湯本駅と知客茶屋、今回はラリック美術館と雉子亭 豊栄荘です。

このお宿の名前でピンときた人がいるかも知れませんが、豊栄荘は水曜どうでしょうのメンバーが泊まったところ。
水曜どうでしょうが好きなのと、きじ肉を食べてみたかったのでここに決めました。

箱根ラリック美術館

ラリック美術館

名前の通りルネ・ラリックの作品が展示されているところ。ミュージアムは撮影禁止なので、作品の写真はありません。

ラリックはガラスの工芸と宝飾品のデザインを手掛けていた人です。アール・ヌーヴォー様式のデザイン。

ミュージアム内は作品が相当な数あって、アクセサリー、カーマスコット、鉄柵、室内装飾、香水瓶、灰皿などなどが展示されていました。

芥子の花がモチーフになっているものが多かったです。
芥子の花って何か意味があるのかな? と思って軽く調べてみたものの、特に美術分野でどうこうというのは見つからず……。
確かに見た目は綺麗な花ですから(花弁がフリルみたい)、単にそれでモチーフとして好まれたのかも知れませんね。

花咲くラリックと金唐紙

花咲くラリックと金唐紙

今年の12月7日まで、金唐紙の展示もしているようです。
金唐紙というのは、革そっくりの質感に仕上げた和紙に彩色を施したもので、旧岩崎邸の壁紙が有名かと思います。

この金唐紙の技法、実は一度失われたものらしく、色々な方の努力により、ようやく再現が叶ったものだとか。
展示されている作品は上田尚さんという方のものがメイン。

どの作品も見ごたえがあり、目の保養になりました。

他にも擬革紙とも呼ばれ、当時は財布に貼っておしゃれにしたりするものだったそうです。
確かにこの模様なら、パスケースとかに欲しいなあと思います。

おまけ:小道

ミュージアム脇から、ちょっとした小道に入れます。短いですが自然が豊かで、なかなか楽しかった。

雉子亭 豊栄荘

最後はいよいよ雉亭 豊栄荘です。
写真は正面からのものなのですが、いい佇まいだなというのが第一印象。とっても静かでした。
建物は古いですが、小ざっぱりと掃除されていました。

ちなみに無線LANがあります。とってもありがたい。

ロビーの大きな窓からは山を一望できて、今夜ここに泊まるのかという気分を盛り上げてくれます。

お部屋

窓から見える景色が素敵でした。
外は結構広めのベランダになっていて、ここからも景色を楽しむことができます。

トイレ、お風呂場もあり、こちらは改装されていたみたいで綺麗な造りになっていました。
アメニティグッズは化粧水とかそういったものはありませんが、基本的なものは揃っています。

ベランダ

外に出てみると景色が素晴らしい。

ススキが飾ってあったり、細かなところですがそういうところもいいですね。

土間

お部屋を上がる前の土間(でいいと思うんですが)の所に、花が活けてありました。

花の種類には詳しくありませんが、小さくて可愛いし、ちょっと華やかになりますよね。

座鏡台

こういうレトロなもの大好きです。
実物は初めて見ましたけど、コンパクトでいいかも。

蚊取り線香入れ

こちらはベランダに置いてありました。
やっぱり蚊取り線香入れと言えばブタさんです。

温泉

内風呂と露天風呂の2つがあり、露天風呂はシャワーなどがないので、身体を洗うのは内風呂になります。
さすがに写真は撮れませんので、画像はないです……。

泉質は強アルカリ泉。
効能はリュウマチ冷え性、神経痛の他、美肌効果などもあるそうです。
浸かった感じ、湯当たりが柔らかめでした。

露天風呂

難を言えば、建物からかなり距離があることと、自然があふれているので季節によっては虫が気になるかも知れません。

でも雰囲気は良かったです!
目の前に川が流れていて風流ですし、上を見上げれば星が見えます。

お湯の温度がぬるめなので、のんびり浸かりながら川のせせらぎに耳を傾けていると、うっかりうたた寝してしまいそうなくらい気持ちよかった。

内風呂

決して広くはありませんが、とても懐かしい感じ。個人ロッカーは無く(貴重品ロッカーはありますが)、カゴに入れます。タオルと洗面用具だけ持って、スリッパと浴衣で行くと良いと思います。
お湯は露天風呂と同様ぬるめ。
一面が外に面した窓になっているので、景観もなかなかです。

料理

写真は出た夕食の全体図。当然ですが、雉子以外もたくさんありました。
下2つの写真はデザートですね。水饅頭の中身はカスタード餡。ちょっと意外でしたが美味しい。

さて、念願のキジ料理です!

なぜ念願かというと……おおかみこどもの雨と雪にですね、きじうどんが登場するんです。

つわりで苦しんでいる花のために、おおかみおとこがキジを狩ってきて、きじうどんを作るシーンがあるのです。
つわりでも食べられるくらいすっきりとした味なのかなあと思って密かに気になってはいたのですが、鴨料理ならともかく、キジ料理ってあまり食べる機会はなさそう……と諦め気味でした。

それが、このたびひょんなことで実現することになった、という次第です。
ちなみにキジ肉はヘルシーなんだそうですよ。

という訳で、以下雉子料理の感想です!

雉子焼き霜造り

しっとり柔らかくて食べやすかった。ポン酢ともみじおろしがすごく相性がいいです。
事前情報通り、臭みはなし。鶏刺しに比べると気持ち歯ごたえがあります。
もう一皿でもいただきたい。

雉子薬膳鍋

キジのだしとつくねが入ったお鍋。きし麺入り。
こちらもすっきりした味で、するするっとお腹に入りました。
つくねはふわふわだし、だしで火が通ったミニトマトは意外と美味しいし、だしを吸ったきしめんもいいし、これも好き。

雉子庵しき

写真右上のお椀です。そぼろ入りのあんかけがかかった里芋……だったと思うのですが。失念してしまいました。
ご飯、香の物、赤だしの味噌汁はもう鉄板の組み合わせですね。

雉子の陶板焼き

写真はうっかり一切れ食べた後でした……。

キジ、ネギ、椎茸、ピーマンを陶板の上で焼いていただきます。味付けは塩。
あまり火を通し過ぎると固くなる、ということでしたが、私はしっかり焼いたお肉が好きなので焦げ目が付くまで。
鶏肉より歯ごたえがあって、噛みしめるとうまみがじわっと。臭みもなく美味しくいただけました。

雉子アスパラ巻きと茶わん蒸し

お肉をどうやってアスパラに巻いてくるんだろう……? と興味津々でしたが、アスパラの周りにつくねが巻いてあります。
ふわふわっとして美味しかったです。

キジのだしの茶わん蒸しは、臭みなくすっきりと上品な味でした。
鶏はどうしても鶏臭くなりますが、そういうのはほとんどなかったです。

キジ肉の味

実は私、臭みのあるもの全般が苦手で、キジ料理は食べられるかどうか結構ドキドキしていました。
というのも、魚介ほぼNG、羊NG、鴨NG、内臓系肉NG、牛・豚・鶏は内臓系肉などを除けばOK、一番好きな肉は鶏ささみ、という具合から察していただけるかも知れませんが、動物性の臭みがダメなタイプです。

けど、キジ肉はむしろ鶏よりも臭みがなくて美味しく食べられました。でもうまみはしっかり。
普段から食べられるものならむしろこちらをいただきたいくらいです……!
念願のキジ肉が食べられて、しかも美味しかったので大満足でした。

花の食べたきじうどんも、きっとこんな風にすっきりとした味だったのでしょう。

朝食

朝食はこんな感じ。
鍋の蓋が閉まってますけど、このお鍋でお豆腐を作ります。これも美味しかった。
個人的にだし巻き卵、海鮮サラダが気に入りました。だし巻き卵はじゅわっと味がしみ出し、海鮮サラダはドレッシングの酸味がきつくなくて良かった。

やっぱり旅行はのんびりがいい

今回の旅行は、朝食をいただいた後チェックアウトの11時ギリギリまでのんびり過ごして、そのまま帰りました。
どこかに寄ろうかという相談もしたのですが、行きたいと思っていた場所は既に前日回っていたので、無理に行くこともないだろうということに。

旅行に行くと、ぎっちり予定を入れる人とのんびりしに行く人で傾向が分かれますが、私はどうしても行きたいところ以外はのんびりペースが好きです。

そういう点でも、今回の旅行はちょうどいい塩梅だったなあと思います。
今回は温泉宿に泊まることですし、早めにチェックインして、気が向いたら温泉に浸かって、さっぱりしたところでご飯が上げ膳据え膳で出てきて……とってものんびりできました。

美味しいものがたくさん食べられたし、雉子亭も良いお宿だったし、また行きたいです。

リンク


箱根ラリック美術館


花咲く ラリックと金唐紙 - 企画・展示 - ミュージアム MUSEUM - 箱根ラリック美術館


箱根湯本温泉 雉子亭 豊栄荘 公式サイト|