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【書評】たった1日で即戦力になるExcelの教科書

たった1日で即戦力になるExcelの教科書

Excelをデータベースとして使いたい、という話 - たそがれノート

ということをこの間書きました。物色していた本とは違いますがこちらを購入しました。分厚いのでさて、最後まで読み切れるか……と思っていたのですが、ぶ厚さによらずかなり読みやすくて、しかもためになりました。

しばらくはデスク周りに置いておこうと思います。

以下書評です。

VBAまでいかない、関数と機能を活用するための本

唐突ですが、私は個人的にWordよりExcelの方が好きです。
理由として『セル』という単位できちんとデータが区切られているため、セルの参照を使ったり、計算式を入れたり、項目ごとにきちんと分類したり……ということがしやすいことが挙げられます。

そんなExcelには元々多くの便利な機能がついているのですが、それに加えてVBAというプログラミング(マクロとも呼ばれますよね)を行うことで、更に便利になるのです。よく行う作業を自動化したりとか。

とはいえ、よく使う関数は押さえておいた方がより効率的ですし、プログラムを組むのだって時間がかかります。それに、元々備わっている機能でできることであれば、VBAを使う必要さえありません。

実際に読んでみたところ、私がやりたいことってこの元々の機能と関数などで足りてしまうことばかりだったので、お、これは楽ができる……と感じたところがたくさんありました。

非常に良く使う関数として挙げられているもの

この本の中で挙げられているものとしては以下の通りです。

  • IF関数
  • SUM関数
  • COUNTA関数
  • SUMIF関数
  • COUNTIF関数
  • VLOOKUP関数

特にVLOOKUP関数は『商品名を入力したら自動的に値段も入るようにする』という使いができるもので、特に多くのページ数を割いて活用方法が書いてあります。
例えば商品名と値段の参照元を別シートで作り、VLOOKUP関数を使うと、入力が楽になりますし、ミスも防げます。それに値段の変更があっても参照元のシートさえ更新すればよくなるので、とても便利です。

メンテナンスを楽に、日々の作業を効率的に、快適に

「必要な作業を、いかに効率的に、ラクに、ミスなく済ませる仕組みを実現するか?」
時間のかかる作業があったとしたら、まちがってもそこにすばらしい根性を発揮してはいけません。そのような作業はいかにラクして瞬時に済ませられるだろうかと考える、「前向きな怠惰」の発想を身に着けていただきたいのです。

と著者は最初に述べています。なので、そもそも『仕組み』をよくよく考える必要はあります。

元々あるデータの重複を取り除いたり、一部を取り出して分割したり……などなど、人間の手で行えばミスを多発してしまうことはいくらでもある訳で……。
その仕組みを作るために活用できる機能、そして考え方が書かれている本でした。

そもそもなのですが、マクロを組むのもそれなりの時間が必要な訳でして、できるなら元々ある機能で済ませたいと思っていたのです。
という訳で、私にはぴったりな本でした。

余談:『前向きな怠け者』にはぜひなりたい

私は昔から怠け者でして、単純作業なんかは『なるべく楽をしたい』という気持ちが根底にありますし、目に見えて効率的になると何か嬉しいんですよね。

とはいえ、時として新たなツールの使い方などに習熟するための時間と、今手作業で行う時間を天秤にかける、ということはします。
その後もある程度以上の頻度で発生する作業であれば、何か楽をする方法はないかとは考えますが……或いは考えている暇がなく、やむなく手作業で行うこともあります。

そういったことは仕方ないとしても、うまくやれば機械が正確にやってくれることならなるべくそちらにお任せして、楽にしていくことは常に考えていきたい所存です。

たった1日で即戦力になるExcelの教科書
吉田 拳
技術評論社
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