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人狼をやって実感すること:15個の村とセオリーの大切さ

人狼ゲームを取り巻く様々な問題・課題点

http://togetter.com/li/525861


人狼BBS まとめサイト - xyz - レベルについて

http://wolfbbs.jp/xyz.html#content_1_11


汝は人狼なりや?』をやっていると、推理上『他人の視点』って最重要事項なのです。他人の発言を読んで思考を追っていくと、同じ村に参加しているのにこんなにも人によって違うんだなあということに驚くことがあります。


丁寧に追っていくと、参加人数分の村が見えます。なので、



初心者・・・私は、知らない。

私は、知っている。

中級者・・・私は、”貴方が知らない”という事を知っている。

私は、”貴方が知っている”という事を知っている。

上級者・・・私は、”貴方が(私が知らない)という事を知っている”という事を知っている。

私は、”貴方が(私が知っている)という事を知っている”という事を知っている。

──人狼BBS まとめサイト - xyz - レベルについてより




を引用しますけれど、上のTogetterを見ていると中級者未満が初心者を馬鹿にしたりする事案がほとんどではないかなあと思うのです。ちょうど、一通り慣れた頃ですね。


中級者以上の視点だと、『セオリーや用語を知らない』というのは全く責めたり馬鹿にするところではないからです。国や時の流れでセオリー・用語なんて変化しますから、『知っている』というのは別に偉いことではありません。

知らなければ教えるし、その理解の仕方でも人物像が見える。それだけです。



ただ、あまりに無知(ルール・禁止事項を把握していない)だったりゲーム放棄が発生すると『最低限トップページくらい読んでから来てください』とは思いますけど……まあ、意外と多いです。


例えとして『ポーカーのルールを知らずに参加した人』でも出しましょうか。

まず役を作るというルールを知らない。当然、役の強さもわからない。


だから、自分に配られたカードを周りに見せて「ねえねえこの役ってどれくらい強いの?」とやったり他の人の手元を後ろから覗き込んで「ちょっと見せてよ」とやったり、挙句に「さっぱりわからない。つまらないからやめた」とカードを持ったまま去ってしまう。


つまり、ゲームにならない訳です。でも他の人はその卓が終わるまで投げ出せないないルールがあります。同じことをしたら、益々ゲームにならなくなりますから。


結局、欠けたカードセットで何とかやらないといけないですけど、持ち去られたカードが欠けていたら完成しない役があったりで、影響が出るのです。



……話が逸れましたね。慣れた頃ってちょっと得意になって天狗になる時期があるのですよ。えぇどうしても。私もありました。

そこから脱せるかどうかは本当に本人次第ですし(3桁近い戦歴の人でも残念ながらいます……)、脱せていない状態では『初心者』の視点から出ていないと思います。


時折『言い負かすこと』が目的になっている人もいますけど、そういう場合はコミュニケーション上の問題かと思うので置いておきます。


それから、セオリーの話ですが『セオリーセオリー煩い』『つまらない』って声も聞こえるのですけれど、『初心者程セオリーに沿った方がいい』ですよ。これは本当に。


現在主流のセオリーを挙げてみますけど、



  1. 初日のCO回し

  2. 手順吊り

  3. 寡黙・整理吊り


これって要は『全員視点での情報を可能な限り揃える』『可能性をケアする』『情報を増やす』『リスクを減らす』ためなんですよね。


初日COを回すことで『能力者の可能性がある人』を絞り込むことができます。


手順吊りなら真偽両方の能力者を処刑する代わりに、全員視点で『人外1人以上が確実に処刑できた』ことになります。

そして、両方の能力者視点を手順でケアすれば、地道に足場を固められるし、場合によっては『能力者の破綻(偽確定)』が起こることもあります。


寡黙・整理吊りは最終日まで寡黙や整理が必要な人が残ると、突然死(ゲーム放棄)が発生したり、結局要素が取れなかったり、思い込みで爆走してしまったり、フラットに見られなかったり、暴言などの問題で雰囲気が悪くなったり……と余分なリスクが発生します。



余談ですが、序盤での寡黙・整理吊りを『拒絶された』とネガティブに捉える人が多いみたいですが、殊更にそういう訳ではありません。


『吊り縄が余っている間に墓下に行ってもらって、ちょっと勉強しようか』とか、『辛そうだから、早めに墓下に行って休んでもらった方がいいな』という思いやりも少なからずあるんですよ。


序盤の処刑はあまり勝敗に関わらないですから(でも自陣営は確実に苦しくなりますが……)、最終日まで残って疑われて処刑され、自陣営敗北──よりは余程精神的負担も少ないです。


一度行ってみるとわかると思うのですが、墓下って意外と居心地がいいですよ。



初心者程セオリーに忠実になった方が考えやすいですし、序盤の処刑を必要以上にネガティブに考える必要はないと思います(毎回序盤処刑だと、成長してないということで反省の余地はありますけど……)。



それから、『セオリーを押し付けるな』に関しては、知らないことを馬鹿にしたり全員が知っていることを前提に話すのは不味いとは思うのですよ。

ただ、わからなければメリットや用語の説明はいくらでもしますが、その人が反発してセオリー外(奇策)のことをやり始めると、結局他の人の思考負担が増えるだけなんですよね。


同様に、『つまらない』として奇策をやり出したら、特に誰が集まるかわからない村では他の人のことを考えていないよなあと思ってしまう訳です。結局他の人が考えるパターンを増やしてしまう訳ですし、時々とんでもない事故に繋がりますから。


特にどういう人が集まるかわからない村では、きちんとセオリーに沿うようにした方が、パターンが絞れていいというのは実感としてあります。


きっちりメリット・デメリットを説明して、みんなを納得させて『新戦術』とできるくらいの奇策であれば文句はないのですが、残念ながら反発心や思いつき、つまらないといった理由で奇策に手を出す人が多いです。


正直に言うと、『大した理由もなくセオリーに反発する人』って協調性が無いことが往々にしてあるので、共に一週間ゲームをする相手として不安です。何をしてくるかわからないのですから。


そういう訳ですから、余程でない限り奇策実行者は処刑、ということになりやすいんだと思います(奇策実行者は優先的に処刑せよ、というのも半分くらいはセオリーっぽいです)。



ただ、セオリーは結局『パターンを絞ること』『リスクを減らすこと』という本当に地道なところを固めていくだけなので、それだけでは勝てないです。


その『セオリー以外で詰める必要のある部分』をどう詰めていくか、『15通りの村』が見えるところが、個人的には一番面白いところなんじゃないかなあと思うのですよね。