トワイライツ・ノーツ

読書感想と自転車と雑記

児ポ法騒動を横目に

問題だらけの「児童ポルノ禁止法改正案」 | 東スポWeb – 東京スポーツ新聞社

http://www.tokyo-sports.co.jp/nonsec/social/148841/


差し戻された児童ポルノ法改正案を巡る自民法務部会での攻防

http://togetter.com/li/513353


【かっけえ】赤松健さん、森川ジョージさんと共に自公維の児童ポルノ法改正案の危険性を自民党内でプレゼン!

http://jin115.com/archives/51953455.html


児童ポルノ禁止法改定案の全文、衆院サイトで公開 - ITmedia ニュース

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1306/03/news137.html



何だか忘れた頃にやってきますね。どれだけ通したいのだろうかと、執念を感じてしまうのですが、個人的に言えば規制は反対です。

ちなみに私自身はそういった性癖は一切ないのですが、『考えるだけ、また創作物によってそういった欲を満たすのは許容』というスタンスです。なので、別段規制されたとして影響を受ける側ではないのですが、それでも『実際に被害者が居る訳ではない創作物にまで規制が及ぶ』というのは行き過ぎかと思うのですよね。

もちろん実際に事件を起こして被害者が発生した場合は処罰すべきですし、現実の子供をそういった行為に巻き込むのは罰せられて然るべきですが。


こういった規制するべきとされるもの(残酷表現や性的表現)の議論なのですが、見ていると規制したがる方は『駄目だから駄目』が根幹となっていて、話を聞き入れる体勢になっていないように思われます。

��もちろん、『何故人を殺してはいけないの?』という問題のように『駄目だから駄目』としか言いようがないものも存在しますが…)


ただ、創作物の場合ですと、『見た目は少年少女、でも実際には成人、或いは人間ではなくて数千歳である』という設定もざらに存在しますから、その部分からして一概に規制するのは難しいです(絵柄によっては設定以上に若く、或いは幼く見える人物もいますし)。


そして、論調として『創作物を見て影響を受けて事件を起こす』というものがありますね。

これも見ている限りでは、特にこれといった調査データというのは出ていない訳でして。その調査をするにしても、調査方法を間違えると、『DHMO』や『犯罪者の98%はパンを食べている』というジョーク(http://ja.wikipedia.org/wiki/DHMO)と同種の、しかし最もらしいデータが集まってしまう可能性も高いです。


マンガに関する調査 : gooリサーチ

http://research.goo.ne.jp/database/data/001440/


によれば、大体全世代で7~8割程度の人は漫画を読むらしいので、『犯罪者の漫画所持率』などを単純に調べると、それこそ『犯罪者の98%はパンを食べている』状態になってしまいますね。


また、上記に挙げた児ポ法の全文を見ると、『自己の性的好奇心を満たす目的で児童ポルノを所持した者』とありますが、そもそも『自己の性的好奇心を満たす目的』という判断基準からして、いくらでも恣意的に運用できてしまいます。


とりあえず、見ているとその辺りの議論を全くせずに『駄目といったら駄目』『とりあえず通す』『規制する力を手に入れる』に躍起になっているようで、そうなると実際に運用が開始された時、どのような事態になるかは、何と言うか目に見えていますね……。


日本のアニメ・漫画・イラストは豊富な市場ですし、海外でもそれなりに受ける層はいるようなので(といっても、何処かで聞いた話では一部のようですが)、こういう恣意的に運用できる法案で萎縮させてしまうのは勿体無いなあと思います。


まず、規制推進側には、主張する前に調査・理解に徹して欲しいなあと。そもそも知らないものについて議論できるはずもないのですし、議論というのはそこがスタートラインですから。