トワイライツ・ノーツ

読書感想と自転車と雑記

人狼四方山話その3

人狼四方山話その1

人狼四方山話その2

人狼四方山話その3



前回は労力的な負担について話しましたが、今回は精神的な負担について。


ルール・単語・禁止事項について覚えた、時間も確保した、予定も問題ない、文章を読むことにも書くことにも慣れた。

しかし実際に飛び込んだ後、思っていた以上に『精神的に辛い』と感じて驚くかも知れません。



  • 人を疑い、疑われる

  • 疑心暗鬼にとらわれることも多い

  • (自分としては)理不尽な理由で疑われる場合もままある

  • きつく責められる場合がある

  • 信じて貰えない場合辛い思いをする

  • 意見をはっきり口にしなければ理解してもらえない

  • 労力がかかるゲームなだけに、日が経つごとに責任を感じやすい

  • 人狼陣営でない場合)相談できる人がいない

  • 毎日、処刑(或いは占い・襲撃)の決断を求められる

  • 予想外の展開で追い込まれる場合がある

  • 段々疲労してくるため、精神もそれに引きずられがち

  • 自分が思うように他の人が参加してくれない場合がある

  • 一方の陣営に対し、理不尽な事態が起こり得る場合がある

  • 人狼陣営の場合、騙すことに罪悪感を覚えることがある


毎日これだけ精神的負担がかかると体調を崩しやすいですし、暴言、諍い、ゲーム放棄(突然死と言います)が発生することもしばしばです。

それが一週間~長い場合で一ヶ月程続くのが長期人狼


荒らしと呼ばれる人が紛れ込むこともありますし、挑発されたり(それが戦略と考える人もいます。有効性は疑問ですが……)、不真面目に参加しているように見える人が居たり、つい言葉遣いがキツくなったり、すれ違いでお互いに誤解してしまったり、理不尽なことが起こったり、あまり褒められない手段で勝ちを目指すプレイヤーが居たり……と色々とリアルで、ダーティーな面もはらんでいるゲームではあります。


相当の忍耐力が必要とされることは間違いないですし、単純に『頑張ったら必ず勝てる』というゲームでもありませんから、報われないこと、納得できないこともたくさん起こります。


なので、カっとなりやすい、ストレス耐性が低い、精神的に脆い部分がある、他人に過度に要求しがち(管理欲求が強い)、病気療養中、体調が悪い、忙しい、理不尽が許せない……といった傾向がある人には、あまりおすすめできない性質のゲームかと思っています。


更に人狼陣営の場合、最初から村人と人狼の区別がついています。その上で、村人を処刑対象に挙げていかないと勝つことができません。

基本的に、処刑というのは疑いが集まった人(或いは整理吊り、寡黙吊り)が対象となるので、それが辛いだとか、申し訳ないという気持ちになる人もいます。

答えを知った上でそれを表に出さず、人狼を探す姿勢を保ち続ける、というのもとても難しい。

また、村側と違って仲間の人狼とこっそりコンタクトを取れるため、仲間意識も生まれやすいです。結果、仲間の足を引っ張ったら申し訳ないと、より責任感を感じたりすることも。

そして、毎夜の襲撃先のこと。下手なところを選ぶと、すぐに足がつきます。

理不尽なこと(メタ発言などによってダメージを受けやすいのも人狼陣営です)が起こった場合、数が少ないだけにリカバリーが大変という面もあります。


そのため、どうしても向き不向きがありますし、思考量も村側より増えがちとなります。


時間がかかる上に参加人数も多いため、途中で放り出されたり、トラブルが起こってしまうと参加者全員に影響が及ぶことも、併せて付け加えておきます。

(なので、余計に負荷がかかりやすいとも言えますが)


以上、精神的な負荷についてわかる範囲で書いてみました。

食事が喉を通らないとか、胃薬が必要とか、眠れないとか、気になって色々なことが手につかない、などはざらにある話ですし、プレッシャーで泣いた、ということもよく聞きます。


つまりそれだけメンタルに負担がかかるゲームなので、これからやってみようと思う人はある程度覚悟しておいた方が、良いのではないかなと思います。


最近、ブームが来ているのかあちこちで名前を見かけることが増えたのですが、こういったことに言及しているところは無さそうだったので、わかる範囲で書いてみました。


書きながら何と辛いゲームだろう……と思うのですが、もちろん見合うだけの楽しさがあるからこそ、プレイヤーがいます。


何が楽しいのか?については人それぞれという部分が大きいので(追い詰められる程に燃える、村側で人狼を処刑し切ると快感、エピローグが楽しいetc...)、また別の機会にでも。


私個人としては、頭をめいっぱい使っている感じだとか、推理が当たった時に嬉しかったり、エピローグの開放感(ゲームが終わった後、24時間、陣営関係なく参加者同士で話ができるようになり、これをエピローグといいます)、参加中うまく協力体制が作れた時などが楽しいです。


ここまで『汝は人狼なりや?』の大変な部分について色々と書いてきましたが、それだけ負担がかかる分相応の楽しみもあり、正解がない故に面白く、かなりの中毒性があるゲームだと思います。


もしこれからWeb人狼に参加する方の参考になれば嬉しいです。